(秋の長雨と寒暖差)夏型塊根の休眠を美しく迎えるための「引き際」の美学。

琵琶湖の湖畔でボンジュール! ビオプランツ店主のオジです。

10月も深まり、すっかり秋めいてきましたね。今年は秋の長雨が続き、朝晩の冷え込みと日中の暖かさのギャップに、体もいささか悲鳴を上げております。 しかし、この時期一番デリケートになっているのは、私たち以上に、夏の間にエネルギーを爆発させていたパキポディウムやパキプスといった「夏型」の塊根植物たちです。

今日は、この不安定な季節を乗り切り、彼らを美しく「休眠」へと導くための、俺流・秋の管理術をお話ししましょう。

1. 成長期の終わりと「長雨」の恐怖

夏の終わりから秋口にかけて、夏型の植物たちは冬の休眠に向けて少しずつ水を吸うスピードを落とし始めます。 そこにこの「秋の長雨」。日照不足が重なる中で、真夏と同じ感覚で土を湿らせたままにしてしまうと、あっという間に根腐れを起こします。 「まだ暖かいから大丈夫だろう」という過信は、この時期最も危険な罠なのです。

2. 水やりは「極限の引き算」へ

この時期の水やりは、まさに「引き際」の美学。

  • 俺的鉄則: 土が完全に乾いたのを確認してから、さらに数日待つ。

葉が黄色くなり始めたり、落ち始めたりしたら、それは彼らが「おやすみモード」に入ろうとしている明確なサインです。無理に水を飲ませるのではなく、静かに眠りにつけるよう、徐々に水を絞っていきましょう。

3. 寒暖差を味方につける「置き場所」の工夫

朝晩の冷え込み(10℃前後)は、彼らに「冬が来るぞ」と教える大切なシグナルでもあります。しかし、冷たい雨や急激な冷え込みはストレスになります。

  • 対策: 雨の日は必ず軒下や室内に避難。晴れた日の日中は直射日光に当てて鉢内の温度を上げ、夜は室内に取り込むなどしてあげましょう。

この時期の管理は、数字や理屈だけでは測れない、植物との「対話」そのものです。


店主からのメッセージ

完璧にコントロールされたビジネスの世界とは違い、植物たちは常に自然の気まぐれに左右されます。しかし、その思い通りにならない相手と向き合い、彼らの小さなサインを読み取る時間こそが、私たちに真の「余白」を与えてくれるのではないでしょうか。

休眠前のこのデリケートな時期、葉の色づきや幹の張り具合に変化を感じたら、ビオプランツへご相談ください。 一緒に、あなたの相棒の「引き際」を見極めさせていただきます。

Fashion, Interior, Gastronomy, Botanical. すべての美意識が重なる場所、COMMON GROUNDでお会いしましょう。

秋の夜長、お気に入りのチェアで、彼らの静かな変化を楽しんでください。

ボンジュール、ドレッセ!

【土と炎】伊賀焼の歴史と、田中元将氏が紡ぐ造形の世界。

ブログ久しぶりすぎて手が震えてございます。実は一昨日、三重県の伊賀で作陶されている田中元将市の工房へ遊びに行かせていただきました。

Googleマップの言いなりで運転していると、三国峠というとんでもない道を走らされ緊張感を高めて伺えました。

さて、今日は植物の器について、少しだけ歴史の扉を叩いてみようと思います。今回の主役は、土の息吹を感じさせる「伊賀焼」。そして、この秋、ビオプランツに新しく届いた作家、田中元将さんの作品についてです。

1. 伊賀焼:古琵琶湖が育んだ「強さ」のルーツ

かつて、この辺りから奈良にかけての「古琵琶湖」の地層から採れる粘土。これが伊賀焼の源流です。 高温で焼かれることで、かつてそこに堆積していた植物の化石が燃え尽き、器に独特の「表情」と「質」を生み出します。 土そのものの荒々しさと、火の力による変化。まさに「予測不能な自然の美」を宿す伊賀焼は、僕たち塊根植物愛好家にとっては、植物の野性味を引き立てる最高のパートナーなんです。

2. 田中元将:土と炎がたどり着いた境地

今回、縁あって田中元将さんの作品をお取り扱いさせていただくことになりました。 田中さんの器を一言で表すなら、「静かな強さ」。 特に彼が確立した「黒鳴」シリーズは、深みのある黒の中に、土と炎が織りなした微かな光が宿っています。

3. 俺的所感:植物と「対話」するための器

田中さんの作品を手に取ると、土の質感を最大限に引き出そうとする作り手のこだわりが、指先に伝わってきます。 俺的には刳り貫きシリーズの立体造形がお気に入りで今後は色々とはお話させていただきながら相互にブラッシュアップできたらいいなと思ってます。プラダクト感の強い物が世の中には溢れているので作家さんの魅力を最大限に感じれる作品をみなさんへお届けできそうな予感がしてまいりました。

余談ですが、田中さんが仏頭を作っておられてそれまた面白く、私も久々に陶芸やりたくなりましたとさ。

それでは、また次回お会いしましょう!

お盆明けの罠 塊根植物も夏バテする!?残暑を乗り切り、最高の「秋の顔」を引き出すためのメンテナンス術。

琵琶湖の湖畔でボンジュール!

滋賀県大津市、びわ湖のほとりで今日も営業中の「ビオプランツ」です。

店主のです。 8月も中盤。お盆でも厳しい残暑が続いていますが、皆様いかがお過ごしですか? 自分自身の体調もですが…植物の「夏バテ」の方が心配なんですよ!

実はこの時期、絶好調に見える植物たちも、長引く猛暑で密かに「お疲れモード」に入っていることがあるんです。 今日は、大切な子たちを夏の疲れから守り、秋に最高の姿を見せてもらうための「オジ流・残暑のメンテナンス術」を伝授します!

1. 成長が止まったら「夏バテ」のサイン

真夏はガンガン水を吸って新しい葉を出していた株も、8月後半になるとピタッと成長が止まることがあります。 これは人間と同じで、「暑すぎて体力温存モード」に入った証拠。ここで焦って「元気がないから」と肥料をあげたり、真夏と同じペースでジャブジャブ水をあげるのは絶対にNGです! 胃腸が弱っている時に、特盛りカツ丼を食わせるようなもんですよ(私は年中食べられますが)。

2. 水やりは「引き算」の美学へシフト

成長が鈍っている時は、根が水を吸い上げる力も弱まっています。

  • 鉄則: 鉢底まで完全に乾いてから、さらに1〜2日待つくらいの**「少し辛め(少なめ)の水やり」**にシフトしてください。 もちろん、水やりは涼しい「夜」に行う鉄則は継続です。この「引き算」の所作こそが、植物との対話であり、格を高める秘訣なんです。

3. 直射日光から「優しい光」へのお膳立て

立秋を過ぎると、太陽の角度が少しずつ変わり、日差しの入り方も変わってきます。 強すぎる残暑の直射日光は、バテ気味の葉を焦がす(葉焼け)原因に。遮光ネットを上手に活用し、少しだけ光を和らげてあげることで、秋に向けての体力を回復させてあげましょう。 風通しの良さは、引き続き24時間体制でキープをお願いしますね!


店主からのメッセージ

この過酷な夏を耐え抜いた植物たちは、秋になるとグッと幹を引き締め、信じられないほど美しい表情を見せてくれます。 今の時期の「我慢」と「観察」が、秋の仕上がりを決定づけるんです。

「うちのグラキリス、ちょっと葉っぱが黄色くなってきたかも…」 そんな少しの変化に気づいたら試してみてくださいね。

秋の足音を少しだけ感じながら、残暑を一緒に乗り切りましょう!

ボンジュール、ドレッセ!

店主

台風シーズン到来!愛する植物を守り抜く「鉄壁の3か条」

琵琶湖の湖畔でボンジュール!

滋賀県大津市、びわ湖のほとりで今日も元気に(そして台風前の気圧の変化で、さらに顔面がパンパンに膨張しながら)営業中の「ビオプランツ」です。

さて、今年は台風が多そうな予感……。これ、塊根植物(コーデックス)やアガベを愛する我々にとっては、もはや「有事」ですよ。

スタッフのおばちゃんには「アンタの顔の方が低気圧で荒れ模様やで。鏡見て落ち着きなはれ」と言われましたが、鏡を見てる暇があったら、一鉢でも多くの植物を安全な場所に避難させなあきません!

自慢の作家鉢にドレッセ(仕立て)した、世界に一つだけの大切な株。もし倒れて鉢が割れたり、大切な枝が折れたりしたら……想像しただけで血圧が急上昇して寝込んでしまいます。

今日は、台風が来る前に「必ずやっておくべき対策」を、ビオプランツ流に伝授します!

1. 「重いから大丈夫」は最大の罠

「この鉢は重いし、デカいから風では飛ばんやろ」……これが一番危ない! 台風の突風は、僕らの想像を絶します。風が植物の葉に当たると、それが帆の役目をして、重い鉢ごと簡単になぎ倒します。

高価な作家鉢は、倒れた衝撃で割れるリスクも高い。移動できるものはすべて室内へ。無理な場合は、壁際に寄せて、鉢同士を紐で固定するか、あえて「寝かせて」おく。これが大切な株を守るプロの所作です。

ビオプラ流鉄則: 「迷ったら入れる」。

2. 「室内への避難」にもルールがある

急いで室内に取り込む時、ただ並べるだけでは不十分です。

台風の間、窓を閉め切った室内は湿度が上がり、空気が淀みます。この「蒸れ」が、植物にとっては風より怖い。避難中も風を動かし続けること。これが敬意(リスペクト)です。

ビオプラ流鉄則: 「サーキュレーターを回し続けろ」。

3. 「台風一過」の直射日光に御用心

台風が去った後の「吹き返し」と、急に晴れた時の強烈な日差し。これが実は一番のキラーです。

雨に濡れた後の急な直射日光は、葉焼けや鉢内温度の急上昇を招き、根を煮やしてしまいます。天気が落ち着いてからも、数日は遮光気味にするか、風通しの良い日陰で様子を見てください。

ビオプラ流鉄則: 「いきなり外に出さない」。

台風対策は、単なる作業ではありません。

それは、植物と向き合い、その命を預かる者としての「覚悟」を問われる瞬間です。

「この株、避難させた方がええかな?」「もし倒れて鉢が欠けたらどうしよう」
不安になったら、避難させましょう。


荒天に負けず、最高の植物たちと共に、この夏を乗り切りましょう。

避難の準備は、お早めに!
琵琶湖のほとりで、お待ちしております。

ボンジュール、ドレッセ!

6月始まりました。6月の闘い方について

琵琶湖の湖畔でボンジュール! 滋賀県大津市、ジメジメした湿気で顔の面積がさらに1.2倍くらいに膨張しそうな季節がやってきました。

さて、6月。いよいよ塊根植物ラバーにとっての正念場、「梅雨」の到来です。 この時期は植物がグンと動く成長期であると同時に、一歩間違えると大切な株を台無しにしてしまうリスクが潜んでいます。

6月に絶対に気をつけるべき「3つの鉄則」はこれや!


1. 「徒長(とちょう)」との戦い! 日照不足をナメるな

梅雨時期の最大の敵は、雨よりも実は**「日照不足」**です。 気温が上がって水も吸うのに、太陽が出ない。そうなると、せっかくの塊根植物がヒョロヒョロと間伸びして、お洒落なフォルムが崩れてしまいます。

  • 対策:
    • 「あ、今日は曇りやな」と思ったら、迷わず植物用LEDライトの出番です。
    • 「形が崩れたら、それはもうアートやない」。美しさを維持するために、光を補ってあげてください。

2. 「蒸れ」はサイレントキラー! 風を回し続けろ

6月の湿度は、植物にとっても「サウナ」状態です。特に、作家鉢にドレッセして室内で楽しんでいる方は要注意。 空気が淀むと、鉢の中の水分がいつまでも乾かず、根腐れやカビの原因になります。

  • 対策:
    • サーキュレーターは24時間フル稼働!
    • 首振り機能を使って、植物の周りの空気を常に動かすこと。「風」こそが、梅雨時期の最高の防虫剤であり、健康維持の秘訣です。

3. 水やりは「天気予報」と相談せよ

成長期やからといって、カレンダー通りに水をやるのは危険です。

  • 対策:
    • 「明日は1日中雨で湿度100%」という日の前日に水はやらない。
    • 次に晴れ間が見えるタイミングを狙って、しっかりやる。「メリハリ」が大事です。
    • 鉢を持ち上げてみて、重さを感じるならまだ我慢。指先で土の乾きをしっかり感じてください。

まとめ: 6月は、植物の「生命力」と「管理者の知恵」の知恵比べです。 ジメジメに負けず、パキプスもアガベもパキポも、パキッと引き締まった姿をキープさせてあげましょう。

びわ湖のほとりで、お待ちしております。

ボンジュール、ドレッセ!

【脱・タクワン臭!】お洒落に守る。匂いが苦手な人のための「無臭」害虫対策術!

滋賀県大津市、びわ湖のほとりで営業中の「ビオプランツ」です。

梅雨を前に「害虫対策を!」と口を酸っぱくして言うておりますが、お客様から切実な声をいただきました。 「店主、オルトランは効くけど……ぶっちゃけ臭すぎひん?」

……わかります。痛いほどわかりますよ。 あのお洒落な作家鉢にドレッセした植物をリビングの特等席に置いているのに、部屋が「古漬けのタクワン」みたいな匂いになったら、せっかくのビジュが台無しですもんね。

スタッフのおばちゃんにも「店主、どっかで野沢菜かじった?」なんて言われたら、俺の心は梅雨空よりもどんよりします。

今日は、あの独特の匂いが苦手な貴方へ贈る、「スマートで無臭な」害虫対策を伝授します!

1. 救世主現る!匂わない粒剤「スターガード」

土に混ぜるタイプがいいけど臭いが無理、という方。オルトラン(アセフェート)の代わりに「スターガード粒剤」を使ってください。 これ、最大の特徴は「ほぼ無臭」であること。根から吸わせてバリアを張る効果はしっかりあるのに、お部屋の雰囲気を匂いで壊しません。まさにインドアグリーンの強い味方です。

2. 「ベニカXガード」のスプレー活用

「撒く」のが億劫なら、水やりのついでにシュッとするタイプを。ベニカXシリーズの中でも、予防効果が高いものを選んでください。最近のものは低臭化が進んでいて、散布直後でもほとんど気になりません。

3. 「風」と「シャワー」の物理バリア

結局、一番匂わなくて確実なのはこれ。 サーキュレーターで空気を動かし続け、害虫(特にハダニ)が嫌がる環境を作ること。そして、梅雨の晴れ間にはベランダへ出して、シャワーで葉の隙間までしっかり洗い流す。 「清潔」は、最高の防虫剤です。

せっかくの愛着ある一鉢です。育てる時間も、眺める時間も、心地よい香りのままでいてほしい。 「ニオイのない愛」で、大切な植物を守っていきましょう。

「どの薬に買い替えたらええ?」と迷ったら、店でこっそり聞いてください。 「匂わないやつ」を厳選して教えますけん!

びわ湖のほとりで、お待ちしております。

ボンジュール、ドレッセ!

オリーブ古木入荷!

琵琶湖の湖畔でボンジュール!

滋賀県大津市、びわ湖のほとりで今日も元気に(そしてオリーブの古木の神々しさに背筋を伸ばしながら)営業中の「ビオプランツ」です。

先日、店に「オールドオリーブ(古木)」が入荷したんですが、それを見たスタッフゆりがボソッと一言。「このオリーブの肌の質感、アンタの顔面とええ勝負やな」……。 いやいやゆりはん、褒めすぎやで! この渋さと歴史の深さには、さすがのオイラも負けを認めざるを得ませんわ。

さて! 今日は、そんな肌事情(?)をも凌駕する圧倒的な存在感、「盆栽仕立てのオールドオリーブ」の魅力について語らせてください。

オリーブといえば「平和の象徴」とか、お洒落なカフェの庭に植わってるイメージが強いかもしれませんが、今回入荷したのは別格。何十年、下手をすれば百年近い時を刻んできた「古木」なんです。

最大の魅力は、なんといってもこの「幹肌(みきはだ)」。 深く刻まれた皺、複雑にうねるフォルム、そして銀色に光る樹皮。これはもう植物というより、長い年月をかけて大地が作り出した「生きた彫刻」ですよ。 このゴツゴツした幹から、繊細で涼しげなシルバーリーフが芽吹く。この「剛」と「柔」のコントラストが、見る者の心を掴んで離しません。

しかも、今回はそれを「盆栽仕立て」にしていこうと思います。 地植えで大きく育てるのとは違い、鉢という限られた宇宙の中で、その樹魂を凝縮させる。オリーブの野性味をギュッと閉じ込めたその姿は、一鉢置くだけで空間の「格(Class)」を一段も二段も引き上げてくれます。

オリーブは非常に強健で、1000年以上生きることもある長寿の木。 つまり、こいつはあなたの人生に寄り添い続ける「一生モノの相棒」になるんです。 水やりもコツを掴めば難しくないし、太陽が大好き。日本の気候にもよく馴染みます。

ビオプランツの真骨頂はここから。 この古木を、zen pottery laboさんや信楽の作家さんの「力強い鉢」にドレッセ(鉢合わせ)してみてください。 土の力強さと、木の歴史。それが合わさった瞬間、リビングが、テラスが、美術館に変わります。

「家具を買い換える前に、この一鉢を」。 そんな風に思わせてくれる、圧倒的な命の物語をぜひ店で感じてください。

びわ湖のほとりで、お待ちしております!

【職人の狂気】厚さ8mmの壁。zen pottery laboの長角鉢。

琵琶湖の湖畔でボンジュール! 滋賀県大津市、びわ湖のほとりで届いたばかりの鉢の凄みに震えながら営業中の「ビオプランツ」です。

皆さん、最近店に入荷した、あのとんでもない鉢、もうチェックしてくれましたか? そう、ZEN pottery labo「タタラ作りの足付き角鉢(260mm×200mm)」です。

今日はね、この鉢がいかに異端で、いかに作り手泣かせの「ヤバい代物」なのか、ちょっとマニアックな話をさせてください。

陶芸を少しでも知ってる人がこの鉢を見たら、おそらくこう言います。 これ作った人、頭おかしいんちゃうか?(最大級の褒め言葉)」って。

なぜか? それは、信楽の土を使って、あのサイズを「厚さ8mm」で作ることが「狂気の沙汰」だからです。

タタラ作りの宿命、「反り」と「割れ」の恐怖

まず、「タタラ作り」というのは、粘土を板状(スライス状)にして、それを組み立てて箱のように成形する技法です。ロクロでは出せない、シャープでエッジの効いた直線的な造形が魅力なんですが……。

土っていうのは、乾燥する時と、窯の中で焼かれる時に必ず縮むんです。 しかも、26cm×20cmという「巨大な平面」を板で作ると、縮む時に真っ直ぐ縮んでくれません。必ず中央が反り返ったり、波打ったりしようとします。

さらに、板と板を貼り合わせた「角」の部分。 ここは収縮のストレスが一番集中する場所で、少しでも乾燥具合に差があると、窯の中でパックリと割れます。

「厚さ8mm」という絶望的な薄さ

普通、これだけ大きな鉢を作るなら、反りや割れを防ぐために、土の厚みは1.5cm〜2cmくらいは持たせます。分厚く作れば頑丈ですからね。 それを8mmに削ぎ落とす。

8mmですよ!? スマホより薄いんですよ!? 窯の中で土が1000度を超えてドロドロに柔らかくなった時、この薄さの側面では、26cmの幅を支えきれずに「たわむ(ヘタる)」可能性が極めて高いんです。 それを防ぐための、ミリ単位の水分コントロールと、何日もかける極限の乾燥作業。気の遠くなるような神経戦です。

トドメの「足付き」と「信楽の粗土」

ただでさえ反りやすく割れやすい巨大な薄板に、さらに「足(高台)」を付ける。 これで底面が宙に浮くわけですから、焼成時に自重で底がベコンと落ち込むリスクが跳ね上がります。

しかも、使っているのは信楽の土。 長石や珪石(小石)がゴロゴロ混ざった「粗い土」です。 植物にとっては水はけが良くて最高の土ですが、タタラ作りには一番不向き。薄く伸ばせば千切れやすく、石が邪魔をしてヒビが入りやすいんです。

根を育てる!

これだけ失敗するリスク(歩留まりの悪さ)を抱えてまで、なぜzen pottery laboさんはこの鉢を作ってくれたのか?

この鉢はなぜ角形か?それは丸型はどうしても用土の量が少なくなるが、角型ならたくさん入りしかも水捌けが最高なので兎にも角にも根の張りが最高なんです。

これにおパキプスなんて植えて、1ヶ月置いといてみてくださいな。根も枝もバッチバッチですよ!

分厚い鉢には絶対に出せない、薄刃のようなシャープなエッジ。 巨大でありながら、空間を重くしない究極の軽快さ。 それが、信楽の野性味あふれる粗土で作られ、塊根植物の荒々しい根を受け止める。

この「相反する要素の奇跡的なバランス」は、妥協を許さない職人の執念と神業がなければ絶対に生まれません。

お店に来たら、ぜひこの鉢の「縁(エッジ)」を指でなぞってみてください。 その薄さと、zen pottery laboさんの技術の結晶に、震えるはずです。

びわ湖のほとりで、お待ちしております!

ボンジュール、ドレッセ!

象の木?難しく考えんと! パキコルムス・ディスカラーは「人間が快適な日」に育つんじゃ!

琵琶湖の湖畔でボンジュール! 滋賀県大津市、びわ湖のほとりで今日も元気に(そして春の陽気に誘われてウキウキしながら)営業中の「ビオプランツ」です。

店主です。 先日、お客様からこんな質問をいただきました。 「店主さん、象の木(パキコルムス・ディスカラー)って、温度とか湿度とか、難しく考えすぎちゃって……どう管理したらええんですか?」

……わかります! メキシコ原産とか、冬雨型とか言われると、身構えちゃいますよね。 でもな、オジは声を大にして言いたい。

「難しく考えな! 人間が『あ〜、今日は気持ちええわ〜』って感じる日が、象の木にとっても最高の日なんじゃ!」

今日は、この超シンプルな「ビオ流・象の木管理術」について語らせてください。

「Tシャツに薄手のシャツ」が最強のバロメーター

象の木の自生地、バハカリフォルニアは、涼しくて適度に雨が降る冬〜春と、カラッと乾いた暖かい季節を繰り返しています。 これ、日本で言うといつ頃やと思います?

そう、「春と秋」なんです。 人間が「今日は暑くもなく寒くもなく、風が心地ええなぁ〜」って感じる、あの季節。 気温で言うと15℃〜25℃くらい。湿度は50%前後。 この人間にとっての「快適ゾーン」が、象の木にとっても細胞がフル回転する「成長ゾーン」なんです。

だから、あなたがベランダに出て深呼吸して「最高や!」と思ったら、象の木も「最高や!もっと水くれ!もっと光くれ!」って言うてます。 この時期は攻め時です。しっかり水やって、お日様に当ててあげてください。

「人間が不快」な時は、象の木も不快

逆に、人間が「うわっ、今日蒸し暑っ! 汗ばむわ〜」って感じる日本の真夏(30℃超え+多湿)。 これは象の木にとっても地獄です。「あかん、これ無理。寝るわ」って葉っぱを落として休眠しようとします。 ここで「夏型やろ?」って勘違いして水をジャバジャバやると、蒸れて腐ります。

そして、人間が「寒っ! 暖房つけよか」って感じる真冬(10℃以下)。 象の木も「寒い寒い! 動かれへん!」ってじーっとして耐えてます。 ここで水をやると、冷えすぎて根っこが痛みます。

つまり、「オジが不快なら、象の木も不快」。 自分の肌感覚を信じて、「今はしんどい時期やな、そっとしとこ」って守りに入ってあげるのが正解なんです。

結論:象の木は「ルームメイト」

希少性がどうとか、現地法がどうとか、難しい話はいっぱいあります。 でも、育て方の基本はシンプル。 「あなたと同じ感覚で生きている」と思って接してあげてください。

あなたが快適なら、象の木もゴキゲン。 あなたがしんどいなら、象の木もしんどい。 まさに「ルームメイト」みたいな感覚で付き合うのが、一番うまくいくコツやと思います。

ビオプランツでは、そんな人間臭い(?)象の木を、渋い作家鉢にドレッセして提案しています。 「私と気が合いそうな象の木、おる?」って聞いてくれたら、最高の一株を紹介しますけん!

びわ湖のほとりで、お待ちしております!

ボンジュール、ドレッセ!